2−1:読者参加ゲームを知っている。

 読者参加ゲームを知っているあなたは、実は既にPBMを知っています。読者参加ゲームはPBMの中で一番簡単なものの一つだからです。ここではもう少し複雑な、有料で運営されているPBM(以下、単にPBM)について説明します。

 その前に読者参加ゲームを思い出してみましょう。まずは雑誌に現在の状況とルール、自分が取れる行動がしめされます。状況を判断して行動を決定し、出版社(あるいは運営チーム)に送り、結果が出ます。それは紙面での発表だけであったり、ある程度の情報が個々に返送されたりといろいろな場合があるでしょう。

 ではPBMが読者参加ゲームと異なる部分を説明します。PBMではキャラクターを登録しての継続参加が基本であり、世界観やルールは単独で、ほとんどはルールブックとして提供されます。最初の状況についてはルールブックと共に送られたり、キャラクターの登録後に送られて来たりします。

 大きな違いは、基本的に自分のキャラクターの行動は文章で説明するという事、行動結果は他のキャラクターの結果と合わせて直接返送されてくるということ、そして本人が希望しない場合を除いて他のキャラクターを登録した人の連絡先が公表されているということでしょう。行動結果はほとんどが小説形式ですがコミックである場合もあり、ごくまれにレポート形式であったりもします。またほとんどの場合はゲームの舞台全体の状況を説明したり、参加者が他の参加者に呼びかけるための冊子が別に作られています。

 行動を文章で説明するというのは、自由度が読者参加ゲームよりも高くなっているわけです。綿密な作戦を立てることもできれば、いかにして怠けるかを書く事もできるし、異性への(場合によっては同性でも)愛を語ることもできるわけです。

 行動結果が他のキャラクターと合わせてというのは、結果が複数のキャラクターの行動によって決まるという事です。一つの宝を巡ってキャラクター同士が競争を繰り広げるかもしれないし、全体を見てあえてサポートに回るキャラクターがいるかもしれないし、裏切って宝を騙し取ろうとするキャラクターがいたりというようなことも考えられるわけです。

 また、他のキャラクターの連絡先がわかっているので、打ち合わせた上で協力して行動する事も可能です。上の例でいうならば宝の守護者を倒すために戦闘するもの、その援護をするもの、宝箱の鍵を開けるもの、敵対勢力を警戒するものなどの分業が可能になります。もちろん敵が強大ならば全員力を合わせての戦いという事もあるでしょう。


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