エリクシェル・ヴェーダ&エターナル・ギルティ合同ファイナルイベント


 去る2000年2月12・13日、武田尾温泉紅葉館で行われたエリクシェル・ヴェーダ&エターナル・ギルティ合同ファイナルイベントの様子をリポートします。わたしの視点なのでエタギルメインなのはご容赦を。

 わたしはその前日から神戸で行われていたクレギオンの交流誌関連イベントほうき星オフ会に参加していまして、それを途中で抜けての参加となりました。ホテル前で皆様とお別れし、同日程で行われるAISの斬影ファイナルに参加する方と三宮駅へ。阪急を使おうかとも思いましたが、あちらに合わせてJRに乗って大阪方面へ。途中でわたしだけ乗り換えて武田尾温泉へと向かいました。

 到着したのは開場30分前ぐらいでしたか。駅前には既に2ケタぐらいの方がみえていましたね。知ってる方とお話したりしつつ、適当なところで移動開始。あやしいトンネルを抜けて到着した紅葉館ではまだ受付が始まっておらず、再びお話したりいろいろと。「どこでもいっしょ」の名刺交換などしてる方も多かったようですね。そうこうしている間に時間も過ぎて、意外と言っては失礼ながらほぼ定刻に受付開始。名札とファイナル用ペーパー受けとってメイン会場の大広間へ、というところなんですが、今回は紅葉館の間取り図が配布されず。案内の方こそいたものの、ダンジョンのような紅葉館内を歩くのはちょっと大変でした。

 そして到着した大広間では既にナベの用意が。ブランチごとに席が分けられていたのですがやはり表示があるわけでもなく、説明を受けた人が順に伝えていくということもよくありました。そしてなんとか着席し、ご挨拶してペーパーお渡ししたりして待つことしばし。開会式の司会は大阪ならこの人という虎井マスターでした。ちょっと後ろの方では聞き取りにくいときもありましたがマスター自己紹介に注意事項などありまして、ここでいきなりのマスタープレゼント。今回は本当に運だけのくじ引きで、マスターが引いたのと同じ番号のカードを持っていた人が貰えるというものでした。周防マスターは遅刻ということでしたが、その分もくじを引いて「もし持ってこなかった場合は彼の人権をプレゼント」などとやっていました。

 開会式が終わるとナベの開始です。コンロに火が着き、煮えるのを待つ間にもマスターやプレイヤーさんととお話。煮えても食べながらお話したりペーパー交換したりと賑やかにすすみました。このときわたしがいたところでは、最初はいろいろ考えていたんですがそのうち「全部入れてしまえ」とばかりに投入。前に入れてある肉が下で煮えているはずの上に野菜や肉が重なった、名付けて「氷の下から自らの肉体を探し出せナベ」。通称「地獄ナベ」と呼ばれるものになってしまいました。まあほとんど食べましたけどね。

 ナベが終わると食器を自分達で食卓の端に寄せてまとめ、マスターの先導で各宿泊部屋へ。そのあと小部屋フリートークとなるのですが、実はその案内も配布されておらず。みんな噂で移動したりしてちょっと混乱してました。わたしは部屋を出てちょっとの廊下でエタギルC担当の虎井マスターに遭遇、結局場所は宿泊部屋と同じ103でした。

 虎井マスターがエリクシェルとエタギル掛け持ちなので、マスター一人でもそこそこの人数が集まって始まりました。虎井マスターは「ラジオトーク」と自称するしゃべりでほとんど途切れることもなく話が進みます。掛け持ちしてる人が入れ替わったりしつつあっという間に数時間。わたしは23時ごろにもう一つ参加のエタギルGブランチ三菱マスターの小部屋を探しにかかったのですが、前述の理由で迷いました(^_^;)。ついでに場所を訊いたスタッフの方まで迷ってようやく辿り着いたのはほとんど端の部屋でした。

 そちらの「松の間」でまず驚いたのは女性率が高かったこと。三菱マスターに女性プレイヤーさんで5人に対し、先ほど到着したばかりという周防マスター(ちゃんとプレゼントはお渡ししたそうです)と、わたしの二人だけが男性。そのうち他が終わったとかで男性プレイヤーさんも一人いらっしゃいましたが、女性プレイヤーの増えるのはそれ以上でしたね。それはともかく途中参加ということでゲームの話をどのくらいしたかと尋ねてみたら、実はそれまで女性同士で和気あいあいと雑談に興じていらっしゃったそうで。こちらとしては好都合でした。

 さて、このあたりで一度まとめてゲームの話を入れましょう。ブランチに関係ない人にはわかりにくい話になるかもしれませんがご容赦を。

 虎井マスターですが、たまごのファイナルなどでもお聞きしたことですが「こうなったら、こうなる」という条件設定、いわゆるフラグをきっちり立てるタイプで、特にEVの方ではそれがしっかり出ていたということです。魔王の復活においても、それまでの行動でここまで来ていたらどのくらいの強さで復活と設定されていたそうで、今回はほぼ最強状態であったという事です。EGの方では「魔王は絶対に勝てない存在」となっていて、いくら努力しても倒せないということでした。例で出されたのが「戦車に素手で立ち向かって勝てますか」というもの。何しろ神を殺す存在ですからね。また、メフィストは実力でいうなら魔王に次ぐ存在。こちらも勝てる相手ではないということです。ただしメフィストは「何もしない」のでそれほどの害はないと。「おそらく属性が”怠惰”なんでしょう」ということでした。

 また、相良直人は「混ざり者」で、魔王の力で造られたもの。目的は魔王が死ぬ方法を見つけるためで「死ぬことが出きる」存在ならそれを見つけられるのではないかと思って作ったということです。魔王と直人の共通点は「作り主に対する愛情が裏返った憎しみ」でしょう。魔王は自分が死ぬことが出来ないのに、神は人間を死すべき存在とした。だから神を超えるために彼を殺した。そしてあとは神と同じく自分も死ぬことでようやく神を超えることが出来る。そう思い込んでしまったということです。直人のほうは魔王の愛が自分に向いていないので、それが恨みとなった。魔王も苦しめるには彼がもっとも望むもの、死の方法を自分が知っている(と思わせる)状態で、自分がそれを明かさないままに死ぬこと。それが一番だと思ってしまったということです。

 なお「魔王(や悪魔)が死ぬ方法」ですが「設定してあるけど、教えません。いろいろ考えてください」ということでした。またリアクションにいろいろ仕込んであったネタがあって、例えばメフィストがアカネに会ったときの最初のセリフは実はラテン語で「何を無駄な足掻きをしてるんだ」というような、非常に見下したものだったということで、これにそのあとの日本語のセリフをつなげるとメフィストというのがどういうやつか非常によくわかるものだったということでした。あと、各話の第1章のタイトルは、その前の回のサブタイトルをいろんな言葉に訳したものであったという事です。

 あと「天使が堕天したら悪魔になるのか」という問いには「今は憎むべき神がいないので悪魔にはなれません」との回答でした。堕天使でも既に死んでいるものを本気で憎むことはできないんでしょうかね。

 三菱マスター&周防マスターの方では人数が少なかったこともあってか、かなり雑談の雰囲気が強くなってしまいましたね。周防マスターが駅からこちらへ向かう途中のトンネルでいるはずのない男の囁き声を聞いたとか、某ベテラン男性声優の劇団では男はその声優の好みで採用するとか、いろいろと。周防マスターが劇団で脚本かいてるとかでそういう話題が結構あるようです。

 話をゲームに戻します。Aブランチでは「魔王を解放してしまった」PCたちは人々から迫害される旨の描写があったわけですが
「もし治療を受けに来たら助けてくれたでしょうか」
という質問では、大丈夫だったんじゃないかということです。意外にもそれぞれのブランチでは外の様子がわからずにいるので、知らない事があるということでした。つまりはブランチ移動したらウチのAブランチのパートナーは助かっていたかもしれないと。ちょっと残念ですが、まあ綺麗にまとまっていましたしね。

 あとは全体のことというよりはPCごとの話の方が多かったような気がします。わたしが引きずり込んだ某コミックが元ネタのキャラクターのカップルとか。全体に関わる質問では、マスターの方から「エターナルギルティについての感想」を質問されました。細かいところは省きますが、印象に残ったのは「HGってどういうこと」という疑問があったことですね。聞いているとここにいたプレイヤーさんにはEGが始めて、もしくは経験が浅いプレイヤーさんが多かったようで、新鮮であったという意見が多かったような気がします。結構やっているわたしからみると今までのシステムのいいところを上手いバランスで取り込んだという印象なんですけどね。ただ世界観はかなり独特で、数をこなしているホビーデータでなければ出来なかったゲームではないかというのがわたしの感想でした。

 では話をイベントの流れに戻しましょう。そうしていろいろとお話ししているうちに夜も過ぎ、3時過ぎぐらいでしたか。次第に眠くなる人も増えたところで「温泉に入ろう」という話になりました。各自部屋でタオル等をもって浴室へ。露天でも混浴でもないですがさすがに気持ちがよかったです。ここでちょっと迷ったのはメガネをどうするかということ。わたしのは金属フレームでもあるし考えたんですが、やっぱり慣れない風呂場で足元が見えないのは危ないと思いかけたまま入りました。ちょっと勝手が違って妙な気分でしたね。

 さて、お風呂から上がって再び松の間へと戻って来たところ、女性陣のかなりは温泉で疲れてしまったようで人数減ってました。入れ替わるように虎井マスターがあらわれて再びお話し。5時頃までいらっしゃったんですが「閉会式も司会だから」と一応お休みに。その後こちらは うつらうつらすることもあったけど朝食前の7時過ぎまでお話ししてました。

 そして朝食。こちらは和洋折衷のメニューでちょっとボリュームあるかなという感じ。わたしは残さず食べましたけど、結構残してる方もいたようですね。それが終るとまた夕食時のように食器をまとめて、閉会式の準備で部屋へ戻りました。ここでちょっと問題になったのが残っているお菓子類をどうするか。結構みんな話に夢中だったのか減っていませんで。自分で持ち帰ったり、ちょっとずつ配ったりして何とかしたようです。

 閉会式では時間繋ぎにみやかわさんが次回作の話をしたりしていました。既にNW等で発表されているエンパイアについてはパンフレットがネットプレスではなく普通に折ったような形式になるそうです。あとはシリアス版EVの企画がほぼ決まっているとか。なおこの時に「EG」と言い間違えてちょっと期待してしまったプレイヤーさんもいたようです。

 さて、閉会式では忘れ物の発表などがありました。面白かったのはマスターの忘れ物があったこととか、マスターさんへのプレゼントを渡し忘れたのがあったのかそのまま壇上のマスターに手渡されたとか。あとは終了後にマスター待ちをする際の注意点などがあって解散となりました。

 二次会についてもちょっと触れておきましょう。わたしが参加したのは虎井マスターメインのグループだったんですが、いろんな人が合流して総勢20名を超える大所帯に。梅田へでて昼食をとった後カラオケとなったのですが、20名以上を収容可能なパーティールームはなかなかすごかったです。その後マスターを含むかなりが抜けての三次会も同じカラオケ屋の別の部屋だったりとありましたが、大変楽しかったです。

 ではこれでリポートを終了します。長文、乱文にて失礼しました。


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