覇王剣ヴァルザドーン:EAブランチリアクション要約

 
初期情報E(全3回)
火山大噴火!?傭兵団最大のピンチ!?
担当:吉田健資マスター

 レディアーナ四天王の一人クーレルが支配するベイレ火山周辺地域の村は、戦乱と度重なる山賊の襲撃に疲弊していた。その話を聞き、旧王国第4王女ヴィクトリアの率いる傭兵隊が向かって来るという。クーレルはその情報を耳にし、爆弾を使って火山を噴火させることで対抗しようと目論んでいた。


 しつこく「ギャグです」とあったので参加。これでシリアスに向かったら怒るよ。全3回は短いけど、帝都魔やエルハーダでも経験したし、何とかなるでしょ。


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第1回EA(全3回)
火の山ラプソディ
担当:吉田健資マスター

 王女ヴィクトリアを中心とした傭兵団は部隊を分割して問題に対処することにした。もっとも斬り込み隊の人間のほとんどは帝国との戦闘への参加を望んでいる。

 山賊に荒らされて食糧難に悩んでいる村に対しては、補給部隊があらかじめ発注してあった大量の食料が役だった。その上で山賊退治の準備も進んでいる。一部のものは住民に対して「協力」を要請し、防壁を築いている。

 一方の帝国陣営ではクーレルが「プリンが食べたい」と主張していた。世話役のレイデールに材料がないために作れないのを知らされたクーレルは、元世話役で色々合って現在タンポポになっているパルデルムンクにも当たり散らした後、「みんな傭兵団のせい」と、早期の戦闘終結を目指す決意を固めた。

 山賊退治に向かった一行は、住民たちの恐れるその正体が猿の集団だと知り、あっさりと帰途についた。「山賊は見捨てられたと思った帝国住民」と思い込んで説得に訪れた帝国側のものもその現実には衝撃を受ける。

 帝国と対峙することになった傭兵団員たちは、敵の中にクーレルらしい人影を見つける。だがそれは囮の爆弾であり、迂闊に近付いたものは巻き込まれることになった。

 爆弾輸送の部隊が離れ、手薄となった本隊では本物のクーレルが大勢の傭兵たちに囲まれていた。クーレルの人を苦しめる「声」には誰も(帝国軍兵士も含め)抵抗できなかったが、「耳栓」という方法でこれを打ち破った一団が詰め寄る。だが、パルデルムンクの放つ強烈な殺気に圧倒されているうち、クーレルは姿を消した。

 爆弾の輸送部隊も発見され、戦闘に入っている。乱戦となった戦闘は火山から現れた岩男バイパールの「回転アタック」で大きな被害を受けた帝国側が逃走することになった。そしてクーレルは傭兵団を巻き込もうと、早めではあったが離れた場所から爆弾の起爆スイッチを押す。だが、導火線の付いていない爆弾を不良品と思い込んで一つ持ち帰ってきた者がいたため、クーレル達も巻き込まれることになってしまった。

 本来の目標と離れた地点で起こった爆発は火山の噴火は引き起こさず、大きく開いた穴からは温泉が湧き出てきた。傭兵団の一人がどこからか呼び寄せた者たちを使って男湯と女湯にわけ、浴場として使えるように整備された温泉にはヴィクトリアたちも入りに来る。一方で男性傭兵たちは「女湯を覗く」という目的で団結する。また、クーレルは「温泉を奪ってやる」と燃えているようだ。


☆今回の登場シーン:抜粋☆

「さあ僕の可愛いニャルサ型人形『ミケ』、爆弾を探してらっしゃい!」
 人形遣いタック・アイナムの操る人形はまるで夜中にトイレに起きたような歩調で帝国軍へと歩いて行く。当然攻撃を受けるミケ。殺到した帝国兵の攻撃を受け、手が吹き飛んだり首が吹き飛んだり……だが、それでも歩調変わらず歩きつづけるミケに、帝国兵の間に戦慄が走る。
「ふ、不死身のニャルサだぁ!」
 帝国側にはジジィという怪しいニャルサ老人がいるため、そもそもニャルサにあまり良い印象を持っていない者が多かったが、この一件でそれは決定的となった。
「どうです、可愛いでしょう? 行動パターンもニャルサに似せてあるんですよ」
 首も無く、手も無い人形がゾンビのように歩く様は誰が見ても怖かったし、ニャルサがあんな行動をするとは思えなかったが、それをあえて口にする者はいなかった。


 ギャグブランチと断ってのシナリオですが、あらかじめそれを期待してきた分にはちょっとばかり暴走が足りないかな? 全3回のシナリオで一応ストーリーも進めようとするとこんな感じかも知れないけど。

2001,08,25


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第2回EA(全3回)
湯煙ラプソディ
担当:吉田健資マスター

 爆弾により出来た温泉には浴場が整備され、女湯を覗こうという者達もいる。女装してと狙ったものはあっさりバレているが。

 温泉の利権をめぐっての争いも起こっている。また、温泉をわが物にしようという帝国のクーレルも関っている。届いた招待状を「バカにしている」と出撃準備を進めるクーレルは、実は着替えも準備していた。

 覗きをしようという男たちは罠の数々や、帝国軍バイパールの襲撃など様々な難関を乗り越え、ついに女湯前での直接対決へともつれ込む。その戦いは女性達の勝利で終わろうとしていたが、その間にクーレルはヴィクトリアを人質に温泉に立てこもる。

 それから数時間、事態は硬直状態にあった。温泉内部からのクーレルとヴィクトリアの愉しそうな声が無事を知らせていたが、いざという場合を考えると迂闊に踏み込むこともできない。状況を打開するため、ヴィクトリアの侍従のアンから提案された「ヴァイオリアン王家に伝わる決闘法」というのは「美男美女コンテスト」だった。


☆今回の登場シーン:抜粋☆

「フンフンフーン」
 鼻歌を歌いながら、ついでにスキップをしながら道を歩くのは操り師のタック・アイナムである。彼はようやく修理の終わったニャルサ型愛人形「ミケ」の最終仕上げをすべく、温泉へと向かう途中だった。
「それにしてもレインさんはどこに行ったのでしょうかね。せっかくミケの着替えを頼んでおこうかと思ったのに……」
 もちろん、彼はレインが今や処刑寸前である事を知る由も無い。それはともかく、彼の行く先に、隠れる一人の人影。帝国戦士ジジィ・ミヤーンエである。
 タックはそれに気付かずジジィの目の前を通り過ぎようとする。まさにその時、驚くほどの素早さでジジィは彼の眼前に飛び出す。
「!?」
 あまりに突然の出来事に硬直するタック。と、ジジィは彼めがけて剣を振り下ろす。とっさに避けるタック。
「な、何をするんだ、この化け猫老人!」
 にやり、と口元に不気味な笑みを浮かべると、ジジィは現れた時のような、驚くほどの素早さで姿をくらます。
「薄気味悪いヤツだ……」
 不意に手もとのミケを見下ろしたとき、彼は硬直した。ミケが、巧い具合に腰から上半身と下半身に、真っ二つになっていたのだ。
「!?」
 驚き、硬直したのは一瞬の事、すぐに我に変える。そうだ、これから手入れをするのに腰の関節に溜まった汚れを落とすために二つに分けておいたのだ。ようやく安心のため息をつくタック。そして再び温泉へと歩きだす。
 ジジィはなぜタックを襲ったのか。後日、その筋の人間が彼に聞いたところ
「ニャルサ族のイメージが悪くなるから」
 という、本末転倒な回答を得られたというが、真偽は定かではない。


 え〜、ほとんどがPC同士のやりとりに費やされているため、「PC名を出さない」方針ですとこのように抜粋部分の方が長くなってしまう事態に。うまく入れられずに省いてしまいましたが、バイパールは崖下に転落、パルデルムンクは殆ど出番なしです。

2001,09,25
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第3回EA(全3回)
最後のラプソディ
担当:吉田健資マスター

 温泉は決着がつくまではどちらの陣営も入れぬように閉鎖され、すっかり静かになっている。その決着をつけるために行われる「美男美女コンテスト」に向け、様々な思惑を持った人間が動いている。

 コンテストは一組ずつの傭兵団と帝国の対抗戦という形式となっていた。だが、コンテストはかろうじて進行していくものの混乱を極めていた。その裏では火山を爆発させてコンテスト自体を無き者に使用と企むものもいる。

 コンテストは、クーレルが「同点により両者失格」との判定に不満を唱え、タンポポのパルデルムンクを巨大化させ、怪光線を放ってあたりを焼き払いはじめる。それに対抗しようという者がいないわけではないが、どんどん脱線していく者達はマトモに戦闘することもなく、放置された格好のクーレルは自分が負けたと感じるのだった。

 一方、火山を噴火させようと思った者達は、火口に辿り着いた時点でようやく、自分たちが「どうやって」噴火させるか考えていなかったことに気がつくのだった。だが、火山は噴火した。それはギャグブランチに飽きた傭兵団長の王女ヴィクトリアが残っていた爆弾を使っての仕業であったのだが、その一件が明るみに出ることはなかったという。


☆今回の登場シーン:抜粋☆

「皆様、大変長らくお待たせ致しました」
 コンテストの舞台にあらわれたのは人形使いタック・アイナム。愛人形ミケと共にコンテストの司会を買って出たのだ。
「これより、美男美女コンテストインベイレ火山を始めようと思います!」
 沸き起こる歓声。

〜〜〜〜〜中略〜〜〜〜〜

 早くも崩壊の兆しが見え隠れするコンテストだった。
 タックの司会で無理矢理進行するコンテスト。その舞台裏で、出番を待つ傀儡師エトランジュ・アルノラーナは震えていた。そんなに緊張しているつもりは無いのに、体が自然と震え出すのだ。

〜〜〜〜〜中略〜〜〜〜〜

「……なんだ、アレは‥‥‥」
 タックの一言はその会場に居た全ての人間の言葉を代弁していた。彼らの目の前には信じられない光景が広がっている。全長十メートルを越え、なお成長を続ける巨大なタンポポが、目の前にそそり立つ光景が。


 前回と同じく、PC描写が中心となりました。苦笑しつつ「これは反則だろう?」とツッこんでしまうような。

 抜粋部分はこれで全部ではなく数人分の司会をしていますが、あまり代わり映えしないので省略。

2001,10,27
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