ニャンコ メモ

アメリカの法律


アメリカの犬猫の飼育に対する法律について、情報をいただきました。


アメリカでは、犬猫の飼育に対する課税制度があり、この税率はカウンティ(地域)によって違います。
私のすんでいるカウンティは、60ドルほどですが、他のカウンティではまたちょっと違います。
と言っても、ほとんどの州やカウンティでこの制度を導入していて金額もだいたい同じぐらいです。
シアトルの近くに住む友人は、70ドルほど税金で払ったといっていました。

私が始めてアメリカにきたとき、一番最初に不思議に思ったことが「ノラ猫がいない」ということでした。
実際にはちょっとは居るのかもしれませんが、見ないのです。
当時は何も知らなかったので「まさか食べちゃうんじゃ・・・」と真剣に思ったものです。(本当に思いました。)

その後、友人ができるにつれいろいろと解ってきました。
まず、前記のような法律のあること。
獣医さんとボランティア団体と政府が一帯になって、そのシステムを支えていること。
そしてその経費は、飼い主が支払う税金によって賄われているということなどです。

私が今飼っている猫は、いわゆる「シェルター」からいただいてきました。
ちょっとおおきなペットショップにいくと「里親コーナー」があって、常時10匹ほどの猫がいます。
きちんと清潔なゲージの中で、きちんとした管理の元で里親になってくれる人を待つのです。
(これはペットショップのボランティアです。)
そのシステムは、まず母体となるボランティア団体が迷い猫(めったにいませんが)や事情によって飼えなくなった
猫などを預かります。そして提携しているペットショップに依頼して里親探しコーナーにおいてもらいます。
そのゲージには、猫に関する情報がいろいろと書かれた書類がはられていて、年齢やワクチン接種の有無、虚勢/避妊ずみ
かどうかが書かれています。
その中から、好きな猫を選んで、その場で税金を払い、書類にサインして、猫を引き取ります。

その書類というのがまた凄くて、次にあげるような項目が並んでいます。

1.今までどんな動物を飼ったことがあるか?
2.それらはいまどうしているか?
3.死んでしまったものは、なぜ死んだのか?
4.病気になったときはきちんと獣医に連れて行くか?
5.もし飼えなくなったらどうするのか?
6.そのさいはどこに連れて行くのか?
7.住んでいるところは猫/犬を飼うことを書類で認めているか?(その書類も提出する)
8.もしワクチン、虚勢、避妊手術前の猫/犬を里親として飼うのならきちんと手術をするか?
9.家族構成と病歴(アレルギーに関して)
10.虚勢/避妊手術をしないのならば、生まれた子供の責任をきちんと取るか?
11.猫・犬を引き取ったら48時間以内に一度獣医の診察を受けること。
   (この代金は最初に支払う税金に含まれています)

これにすべて答えなくてはならず、最後にきちんとサインを行います。
そして、この書類は法的効力を持ちますので、何かあったときには裁判沙汰になるのです。

また、猫や犬にはマイクロチップが埋め込まれており、どこの誰が飼い主なのかがすぐに分かる仕組みになっており、
どっかに捨てたらすぐに訴えられます。
(訴えられた人の名前が新聞に載ることもあります)
この書類を一度、母体となっているボランティア団体に提出して、翌日OKが出ればめでたく猫を引き取れるのです。

その後、48時間以内に書類も持って獣医さんのところに行き、虚勢/避妊手術の日程を決め、手術をして、ワクチンが
まだだったらワクチンもして、やっと第1段階が終了なのです。

ここまでの費用は、始めに払う60ドルの中に含まれていて、特にお金はかかりません。
ただ、虚勢/避妊の手術をするときに5−10ドル程度のくすり代が掛かりますが、それだけです。