城址は大垣市中心部の大垣公園にあり、現在は本丸部分が残っている。公園の駐車場がなさそうだが、周囲にたくさん有料駐車場がある。城の北にある有料駐車場に車を置いたが、南にあるはずの城の天守は、ビルや旅館などにより全く見えない。かつては堀の一部であった水門川を渡ってビルの間を抜けると、突然目の前に城が姿を現す。これほど天守とビルの接近した城は他にはない。隣接するビルの建ち並んでいる所も、かつては水堀のあったところである。
本丸の西に公園や神社があり、普通の城ならば二の丸や三の丸跡というところだが、大垣城ではここも水堀のあったところである。古絵図でみる広大は水堀が、ここまで跡形もないのはちょっと信じられない光景である。公園には城主であった戸田氏初代の氏鉄の騎馬像がある。
本丸西南隅に西門があるが、本来は堀に面しているところなので門はない。どこの門を復興したのかはわからない。本丸に入るとすぐに4層の天守がある。天守は外観復興だが、最上階の窓は展望用に大きなガラス張りの窓となっており、多少の違和感はある。内部は資料館となっており、刀剣や城主肖像画などの一般的な展示物や関ヶ原の戦に関するものなど、なかなか興味をそそる展示内容である。
天守の北西隅と北東隅には復興の隅櫓があり、東には東門がある。この門は柳口門を復興したもの(移築と書いてある本もあったが、そうなると現存?)である。門を出ると目の前はビルばかり。もうちょっと大垣のシンボルを活かした都市計画ができなかったものかと思うが、東にある商店街は歩いていてとても楽しい。
大垣は水の都であり、その象徴であった大垣城の水堀が跡形もないのは非常に残念であるが、天守の南に小さな滝があり、これが水の都を感じさせてくれた。
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