今帰仁城
なきじんじょう(ぐすく)

■所在地:沖縄県国頭郡今帰仁村今泊 ■立地:丘陵 ■別称:北山グスク ■築城年:
■築城者:
■遺構等:石塁、碑、曲輪

美しい曲線を描く石塁
平郎門
平郎門からまっすぐ続く登城路 本来の登城路
女官の生活場所といわれる御内原 主郭
主郭南の志慶真郭 沖縄の強い日差しによく映える石灰岩の白い石塁
■歴史
 築城時期、築城者ははっきりしていないが、発掘調査により13世紀末から14世紀初期の建物の存在が確認されている。
 記録では1383年に北山王となった怕尼芝からで、以後、a、攀安知の3代100年続いた。北山王は中国との交易で栄えたという。城は15世紀前半頃、攀安知の代に現在の姿となった。
 この頃の沖縄は北山王、中山王、南山王がそれぞれ北部、中部、南部を治めていたが、15世紀に尚氏が中山王になると沖縄全土の統一に乗り出し、1416年に中山王・尚巴志は今帰仁城を攻撃した。攀安知はこれを撃退したが、内応者が出たために城は陥落したという。
 以後、北山監守を置いて北部支配の中心としたが、1609年に薩摩軍の侵攻により城は炎上した。
 その後も城は存続したが、1665年に北山監守が撤収し廃城となった。

●現状(2007年8月)

 沖縄北部の今帰仁村の海岸近くの丘の上に築かれています。今帰仁村グスク交流センターで入城券を購入してから城へ向かいます。
 城の正面には新しい世界遺産の碑がありました。正面の平郎門をくぐるとすぐ右に階段があり、上ると物見台(アザナ)となっています。門をくぐった正面にはまっすぐと伸びる大手道がありますが、これは戦後の整備の際に作られたもので、本来の登城路はその右手に残っています。
 登城路を上がっていくと大庭という曲輪に出ます。そこから振り向いて後ろの景色を見ると沖縄の美しい海が見渡せます。大庭を左へ向かうと女官の生活場所といわれる御内原という曲輪があり、そこからの眺めも素晴らしいです。
 そこから南へ向かうと広い主郭があり建物の礎石があります。さらに南に志慶真郭がありますが、南側なので日がよく当たり、石灰岩の白い石垣が美しいです。
 修復中の場所もあり、隅から隅まで歩くことはできませんが、長大な石塁は美しく、しかも迫力があります。旅行スケジュールの都合で、中城城や勝連城など他の琉球王朝の城址が見られなかったのがとても残念です。
 


◆場所