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8.エンジンの基本調整

2005年02月13日(日)

クラッチ回りが組み付けできたので、エンジンの基本調整であるポイントギャップと点火時期調整をすることとしました。

まずはポイントギャップを調整することにしましたが、どうも片側が調整できません。
そこでスペアで持っているエンジンのガバナシャフトをよく観察してみると、ガバナシャフトの切削が両面あります。
さっそくいろいろな方に聞くとW1S以前の1ポイント式は圧縮上死点、排気上死点の2回点火しているとのこと。排気上死点では爆発しないので、これを通称「捨て火」というそうです。
そこで1ポイント用の2面が切削してあるガバナシャフトと2ポイント用ブレーカプレートで「捨て火」仕様にチャレンジすることとしました。

【左:2ポイント用、右:1ポイント用】


しかしギャップは調整できるものの、点火時期がうまく合いません。
そこで仕方なく、ギア山をずらすため、ギアを抜くこととしました。

【ギア抜き用のボルト】


いろいろと試行錯誤した結果、Bマークと・点は3山ずらすこととしました。
いわゆる「捨て火」のタイミングは無視し、圧縮上死点になる際の点火時期にあわせることができました。

【3山ずれたかみ合わせ】


最後にキャブレタのインテークマニホールドとの接触面を定番で平面を出していきます。

【平面出ししたキャブレタ】


ヒートインシュレータはオリジナルと同じ3.6mmのものを自作し、キャブレタを取り付けました。
キャブの油面はとりあえずフランジ面から8mmの位置とし、各ワイヤーを取付けてエンジンを始動してみることとしました。キック2発、無事エンジンは始動しました。「捨て火」仕様のためか、以前に比べ排気音が大きく感じられます。
アクセルワイヤーは完全にフリーな状態で、左右のワイヤーを締め込み左右対称にスロットルが開く位置を決定してから、スロットルスクリューの位置決めでアイドリングを出しました。
とりあえず安定した状態でアイドリングしていますので、試運転した後で最終調整しようと思います。

時計を見ると夜12時少し前でした。さあ、あと少しで復活です。車体各部の最終組付けに励もうと思います。何か感慨深いものがあります。