第二巻:ブギーポップ・リターンズVSイマジネーター

上巻:

あなたは自分の心の中に、何かが足りないと思ったことはない?他の人にはあるのに、自分にはそれがないと悩んだことはない?欠けているものを誰かに埋めてもらいたいと願ったことはない?     そのことなら、もう心配はいらないわ。すぐに「そのとき」が来る。新しい可能性がひらかれて、苦しみの全ては終わる時が来る。私の敵「ブギーポップ」の邪魔さえなければ・・・・・・・私?そうね、敵は私を〈イマジネーター〉と呼ぶわ。・・・・・・・。

 

下巻:

君にはやらばければいけないことがあるかい?そうしなくてはダメだと思いこんでいることはないかい?それは君にとって本当に大切なことなのか。真剣に考えてみたことがあるかい?もし君がどんなことをしてもやり通すというなら、それもいいだろう。だがそれが、何の望みも願いもない、ただの暴走であるなら、君は「イマジネーター」の手の中に墜ちているのかもしれない。もしもそうならこの僕、ブギーポップは、何度でも君の前に帰ってきて、そして対決するだろう。

管理人談

二巻構成のこのお話、長いことは長いが、すらすらと読めます。ただ、けっこう難しいかも(管理人は読解に苦労しました)このあとの話に結構出てくる人がたくさん出てくるのもこの話から、ともかくも、後続のブギーシリーズを読むのなら、この話は読まないといけない!話的にはどうやらブギーが本当の意味での「世界の敵」とやらを倒したようだ。統和機構にも属していなかったその敵は、能力の使い方次第ではおそろしい結果を招いていたかもしれない・・・・・・・らしい。あと、気にかかるところと言えば、スプーキーEの表現が結構おもしろいところかな。まぁ読んでみてくれ!

 

スプーキーE

統和機構の合成人間。電気を操り人間の意志などを思いのままに支配することができる。いろいろと出てくるお方。本人は情報走査型のタイプであるため、特に戦闘能力は高くない。彼の能力は多くの人間を自分の「端末」として使用し、情報を収集するわけだが、意外に簡単にその呪縛からは逃れることができるようである。

イマジネーター(水乃星透子)

かつて霧間誠一と会ったことがあり、その時誠一に「四月に雪が降ることもある」という言葉を聞かされる。この言葉は意外と意味があるようで物語の各所で出てくる。しかし彼女もまたブギーポップによって消される。彼女の特殊な能力とは、「人の死が見える」ことである。彼女の目的は人から死の恐怖を取り除くことであり、その野望は死んでも、飛鳥井仁に引き継ぐようにその霊は促す。

飛鳥井仁

普通の人間ではあるが、特殊能力として相手の欠点・短所を見抜く力を持っており、その力を使ってイマジネーターの手下的存在となる。その能力とは相手の胸のあたりに「花」が見えるというものである。

衣川琴絵

飛鳥井 仁とは親戚関係にある女の子。スプーキーEによって洗脳される。

織機 あや(カミール)

統和機構の人間。スプーキーEにこき使われるが、なんとかして自由を手にする。その後は正樹と幸せな生活を送る。

谷口正樹

霧間凪と同じ屋根の下で暮らす男の子。空手の達人でイマジネーター編ではその力を使って偽ブギーポップとして織機と行動する。彼もまた多くの事件に巻き込まれていく。エンブリオ編では瀕死の重傷を負う。