八巻:ブギーポップ・エンブリオ炎上

世界って奴ァ悪意に満ちていると思わないかい?普通に生きているつもりでも、何処で足下掬われるかわかったもんじゃねーよな。・・・・・・・俺は、エンブリオ。人の心の中の殻をぶち破らせる存在。望ものと望まざるとに関わらず、俺に触れたものは過剰な可能性を引きずり出され、厄災に巻き込まれることになる。・・・・・・・・そしてその厄災が今、最強と稲妻の再対決を呼ぶ。この運命を賭けた決闘が決着の時を迎えるとき、街は震撼し、高らかなる炎があがり、そしてブギーポップの奴は悪意たっぷりに運命に介入してきやがる。・・・・・・・不思議なエンブリオを巡る死闘の果てに松者は地獄か未来か、それとも・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

管理人談

ついに完結したエンブリオ編。その最後は今までのシリーズの中でも最も熾烈を極めたアクション物であった。親友ともいえる谷口のために再びフォルテッシモ・・・「最強」の前に立つ高代。そして高代が最後の決戦の場として選んだのは寺月恭一郎が建設したビルであった。迫り来るビル崩壊の時までに彼等は決着をつけようと激しく戦う・・・・・・・・・決着が付いたあとのブギーとフォルテッシモの会話もなかなかにたのしい

 

高代 亨 (イナヅマ)

エンブリオによって能力を開花させられた豪傑。身体的にも恐ろしく強い男である。かつて榊原弦によって命を救われて以来、弦の姿にあこがれを抱くようになり、ひょんなこから知り合った凪から弦の弟子である、谷口正樹を兄弟子と仰ぐようになる。彼の能力は、相手に「線」が見えるというものであり、その線が意味することは相手の弱点。そのものの隙というものである。

穂波顕子

彼女もまたエンブリオによって少し能力を開花させられそうになった人物であるが、その能力はあの水乃星透子の能力を一時的に借りることのできた代物であった。その能力を使って彼女は1人の少年を助ける。しかしそれ以来、能力は徐々に失われていくことになり、最終的には肝心なときに使えないという事態であった。

穂波弘

本編に登場するが、特に何をしたというほの人物ではないが、最初にサイドワインだーからエンブリオを受け取った人物であり、彼を発端として、物語はすすむ。彼の場合は終始一貫してフォルテッシモと行動を共にしていたため、特に被害を被ったことはない。

フォルテッシモ(最強)

統和機構に所属するMPLS。その危険性とはあいなって、統和機構に生存を許されている「最強」の男。統和機構の中でも彼にかなう合成人間はそうはいないようであり、唯一ユージンが彼と対等に渡り合ったことがあるようである。彼の能力は空間そのものを切り裂くというのもであり、それを防ぐことは不可能である。彼の夢は戦える相手を見つけることらしい。しかし彼も所詮、「死神」の前では翻弄されるだけであった。

パール

統和機構に反抗する組織の中でも最も巨大な組織「ダイヤモンドズ」に所属する変身型合成人間。もともと統和機構に所属していたが、統和機構が「マンティコアショック」という事件が元で、変身型合成人間を見境なく処分するという噂を聞いて逃亡。対統和機構勢力の中でも最も巨大なダイヤモンドズに逃げ込む。本編では高代を使って統和機構との対峙を夢見るが、フォルテッシモが現れたうえに、自身もフォルテッシモの横にいなければならなくなるという不遇の事態に陥り、窮地に追い込まれる。

谷口正樹

ご存じの通り、凪の弟的存在。今回は彼の師匠であった榊原弦がからんでくるので、結構活躍する。しかし、高代と一緒にファルテッシモと対峙したときに、空間の断裂攻撃を受けて瀕死の重傷を負う。

織畑あや

今回は特に重要な存在ではないが、怪我をして瀕死の重傷である正樹のそばを片時も離れない、一途な女の子を演じる

霧間凪

あんまり出番なし、今回は完全にサポート的存在。

サイドワインダー

統和機構を裏切った戦士。かなりの腕の持ち主だったらしい、フォルテッシモに狙われてからもエンブリオを弘に渡すまで死ななかった所を見ると、かなりの強さを持った合成人間のようである。

エンブリオ

かつて、相手に助言を与えることでその人を成功に導く能力を持った少年がいた。彼はその能力の特異性故に統和機構の暗殺者「モ・マーダー」によって殺された。そんな彼の人格というか、能力をデジタルコピーしたものがエンブリオである

スワロゥバード/瀬川風見

顔の筋肉組織から相手の心情を読みとることができる能力者で、人間界では有名な女優さん。フォルテッシモに脅されて情報を漏らす。とくに存在に気を使う必要のない人。