世界観

  宇宙暦91年、ほぼ完全なる宇宙移民に成功した人類は、その生活の場を宇宙へと移したが、人類の人口はとどまることを知らず、依然とし爆発的に増えており、深刻な食糧不足に直面していた。地球統合政府はこの事態の打開のために当初は最優先計画であった宇宙移民計画よりも、優先的に食糧生産用コロニーの開発に力を注ぐこととなった。そして、その食糧生産の成功により地球を始めとする人類の食糧問題は解消のきざしを見せた。しかし、この間の地球統合政府による宇宙移民者に対する劣悪な対応は、移民者たちの不満を高めることになり、地球統合政府はその支持を失っていった。

 

宇宙暦129年、移民者たちは地球統合政府からの差別を不服として、宇宙連邦政府を樹立。地球からの独立を果たした。

 これにたして統合政府は経済封鎖、移民者に対する地球権力の撤廃などで制裁を与えたが、すでに経済的にも圧倒的に統合政府を上回っていた連邦政府は、この経済封鎖などによる影響もなく、完全なる独立自治を果たすこととなる。

 宇宙暦221年。軍備の急速な配備によって軍事的、経済的にも同等の力へと成長した連邦政府は、逆に統合政府に対する経済的圧力を高めていった。これに対して統合政府は食糧生産用コロニーを武力占拠しようとし、連邦宇宙軍と衝突、両政府間の溝は深まっていった。結果として連邦政府は統合政府に対する経済封鎖を一部緩和し、統合政府との関係を保とうとしたが、統合政府はこれを不服とした。

 宇宙暦222年、地球の「ベーメン」において両政府の代表者が両政府の見解を述べたが、意見の合意はならず、武力衝突の危機は高まることとなった。

 そして、宇宙暦224年。統合政府は再び食糧コロニーを武力占拠。連邦政府はこの行為に対して武力行使を決断。ここに両政府は戦争状態に突入した。

 時に、宇宙暦224年5月1日。月と地球を結ぶ衛星基地「ガリレオ」近海で両軍は激突した。