レグルタに率いられた妖精族、獣人族は人間狩りの尖兵として使われていた。そして劣勢の人間に加勢しレグルタを打ち倒すため、ヴァルキリーがつかわされた。
人間の集落の一つ。それがレグルタに率いられた妖精や獣人に襲われていた。その装備は貧弱であり、人間達ともほぼ互角。死んで行くのは人間と、妖精に獣人。レグルタ本体はほとんど無傷だった。それでも妖精=エルフや獣人たちはレグルタに対する意地や消極的な服従から人間に立ち向かう。
レグルタに対抗する事を決めた「神族」はグアルダの率いるヴァルキリー達を人間の救援に送り込む。戦闘に間に合った彼女らのその圧倒的な戦力は妖精と獣人たちを圧倒した。
戦闘が終り、戦場には人間と妖精、獣人に人造人間の死体が転がる。レグルタ人は生き残りのエルフの少年ジョンにヴァルキリーの死体がないのを指摘、レグルタの死体もない事には触れずに不当性を訴える。ジョンは曾祖母で稀代の精霊使いのジョアンナにヴァルキリーとの戦闘を進言すると走り去った。一方では人間にも妖精属達を助けようというものがいて、ある集落の族長の娘ドロレスは捕虜を逃がす手引きをしている。
そして八大魔導士の一人ジグは配下のキャスから進言のあった「アレ」を対ヴァルキリーに使う許可を求められ、承認。そして大地に描かれた大きな魔法陣の外で中央に浮かぶ人影を見ながら無気味な含み笑いをするキャスの姿が目撃された。
ひとりヴァルキリーがハヤトのところへおりてきた。レグナ・レイドロスである。
「私たちヴァルキリーはレグルタを掃討する。じゃまする者は敵である。何者だろうと容赦しない。おまえたち人間がレグルタに対抗するつもりなら支援しよう」
「あなたがたの来着を心待ちにしておりました」
とハヤトは言った。満面に喜色を浮かべる彼とは対照的に、レグナの表情はかたい。
「ただし。危なくなっても救うつもりはない。自分のことは自分で守るのだな」
「もちろんです。頼り切るつもりはありません」
レグナはうなずいた。
「ならば力をかす」
誰かが叫んだ。
「これで勝てる。勝利は我らのものだ!」
設定でBとかCとかたくさんもらいました。まあ行動で示すタイプだからいいや。
2001,2,10妖精族たちはレグルタの尖兵として戦い、人間たちにはヴァルキリーが味方している。戦闘を望まない者は交渉に赴き、ドワーフは人間と交渉している。そしてまた、はぐれエルフとも交渉しようと最長老ジョアンナの元を訪れるが、ジョアンナは自分たちの世界を取り戻すためレグルタと組むだけだという。ヴァルキリーからの翻意を求める交渉もあっさりはねつけるが、堂々と去って行くヴァルキリーを目撃したレグルタ人はエルフとヴァルキリーが通じていると思い込み、エルフの持つ秘術を画しているのもそのためだと考えた。実はヴァルキリーが堂々と姿を見せていたのはこのような内輪もめを期待してもいたのだが。
レグルタの魔導士キャスが作成している魔方陣は完成直前であった。だが、話を聞きだそうという女性と御休憩の間に侵入者が現われ、修復の必要がでてしまった。
グアルダの率いるヴァルキリー隊はレグルタ本隊を急襲していた。上空には魔装機と戦闘を行なうほかに、捕虜を逃がした人間の娘ドロレスにその結果を見せるものもいた。ドワーフが人間と通じ獣人の味方をしないため、獣人たちは壊滅している。これが彼女の「戦功」と言われても嬉しくはないだろう。またエルフたちもヴァルキリーの前に立ちふさがり、戦闘をはじめていた。魔方陣にも襲撃があり、キャスの守りが手薄となったところを潜んでいたものが襲い、致命傷を負わせた。
そこにやって来たレグルタの援軍は六魔導士のジグが率いていた。ジグは虫の息のキャスを使い魔方陣を発動。キャスは直立して口から白い怪光線を吐く巨大なトカゲへと姿を変えられる。瞬時に人間を蒸発させるその力に、人間とレグルタは撤退した。
戦闘後もキャスのその姿は元に戻ることはなく、もう一度魔方陣で何とかするしかないようだ。ジグは今回の勝利もたまたまだと考えており、道具ではなく壊れる事のない純粋な「力」を求め、エルフの秘術が手掛かりになればと思っている。そしてエルフの長老ジョアンナは捕えられ、拷問にかけられようとしていた。一方ヴァルキリーは報告に戻ったヴァルハラでオービメから叱責を受ける。グアルダはそれに怒り、その矛先はジグに向けられることになる。
後足で直立して歩く三列の背ビレを持ち口から白色の怪光線を吐く巨大なトカゲって…ゴ○ラですね…。
レグナの行動はキャラクターアクションからですね。しかしドロレスに関係しようというPCは他にいなかったのかな? 協力して和平を求めるPCがいると思ってたのに。フォローする人がいなくちゃいじめてるだけじゃないですか(^_^;)。
2001,3,17レグルタ人は、はぐれエルフの最長老ジョアンナのもつ精霊魔法の秘術を聞き出そうと拷問を加えていた。だが、そこに現れたジグは「拷問は無用」と、額に手を当てて直接情報を手に入れた。そしてジグはジョアンナを救出に来た者たちを確認しながらも見過ごし、もはや用済みだからというものに「エルフを道具と思ったことはない」という。だが彼女は助けられてから目が覚めてもなお精神が戻ることはなかった。
魔導により巨大な怪獣と化したキャスは破壊を繰り広げていた。グアルダ率いるヴァルキリー隊も苦戦するが、報告を受けたジグは思い通りにならない力は役に立たないと判断した。一方でキャスを慕うものは元の姿に戻そうと魔方陣を作り始める。
ヴァルキリー隊はジグを標的としているが、さすがに守りが厚く近付くことはできない。そして地上では逆配列の魔方陣が完成し、怪獣を引き入れることにも成功するが、発動後にそこにあったのは元の姿のキャスではなく仔犬ほどの大きさの怪獣であった。それでも怪光線を吐き出したりはするが、もはや戦力としての意味はない。
怪獣がいなくなったことによる戦力低下に、ジョアンナの扱いにエルフ達がレグルタを裏切ったことが重なってレグルタ軍は敗走する。浮遊都市に一時撤退を検討していた時、その混乱を付いてジグに襲撃を加えたものがいる。ジグは力を溜めつつ応戦するが、隠れて機会をうかがっていたものがその瞬間に攻撃を仕掛ける。溜めていた魔力は大きく外れ、ジグは重傷を負う。だが、外れた魔力は浮遊都市の一つを墜落させ、多数の人間を押しつぶすとともに多くのヴァルキリーが爆発に巻き込まれた。
結果として大きな被害を出したヴァルキリー隊は竜神族のオービメから叱責を受ける。そして更なる援軍を送る準備があるということで、竜神族にとってもジグ抹殺は優先順位が上がっているようだ。
「キャスよ、おまえはこれでいいのか」
レグナが怪獣に呼びかけている。
「おまえの魔方陣を使い、おまえをこのような姿にしたのはジグだぞ。このままジグの道具として終わるつもりか。おまえが怒りをぷつけるべき相手が誰か、よく考えてみろ」
怪獣が口から怪光線をはいた。
「くっ。……通じないのか」
地上から怪光線とは別のものが飛んできた。熱い光の球だ。
「一匹たりとも逃がさないからねっ」
クリステア・ルーツが魔装機スペリオルをあやつり、光の球を飛ばしているのである。
イェルミシュカが言った。
「レグナ、気をつけなさい。あの魔装機、わたしたちを怪光線の射線に追いこむつもりよ」
「ならば、やつから先にたたくまで」
さっそく急降下しようと姿勢を変えたレグナをイェルミシュカがおしとどめた。
「ほうっておきなさいよ。戦っても意味はないわ。ここは退散しましょう」
「逃げるつもりはない」
「あれを見て」
イェルミシュカが地上の別の場所を指さした。三つの人影が新たな魔方陣を作っている。
「彼らは怪獣を元の姿に戻そうとしている。じゃまする必要はないでしょ」
「私としては、怪獣をジグ抹殺に利用したかったのだが」
「それは欲張りすぎだと思うけど?」
ふたりは怪獣のそばを離れた。
やっぱり怪獣に知性を求めたのは無理があったか(^_^;)。まあ使えるものは利用するという打算的なところがちょっとは出せたかな。
2001,4,16ジグが重傷を負い、治療には前線での設備では力不足であるため、レグテリウムへと移送する必要があった。だが、ジグは今やヴァルキリーの優先攻撃目標となっている。そのため、影武者を使っての偽装工作が行なわれることになった。
ヴァルキリーの増援部隊はグアルダの部下だったものが率いることになった。それがレグルタの主力と交戦しているうちにグアルダ達がジグを襲う計画となっている。だがグアルダ達の襲った飛空艇の部隊にはジグはいなかった。複数の影武者を飛空挺にのせ、本人は陸路を行っていたのである。
地上では魔方陣の為に怪獣となり、更には小さくなったレグルタ人キャスの関係者が対策を練っていた。もっとも元に戻そうとした結果がミニ怪獣であり、ほかに手掛かりもなく手詰まりである。そしてある人造人間は主人からの命令を受け取ることができず、自らも怪獣となることを選んだが、その姿はキャスのようなトカゲではなく巨大な亀であった。
ジグの護衛により手薄となったレグルタ陣地であったが、増援部隊が到着した事と、人間や妖精族達の結束が希薄であったことなどから圧倒的優勢とはいかない。また、エルフの長ジョアンナを拷問していたレグルタ人は、ジョアンナの意識が戻ることはないと告げるとともに、孫のジョンを連れ去って「行儀良くしていろ」と釘を刺した。
地上を行くジグに気がついて攻撃を仕掛けるヴァルキリー達もいた。更には内部からの反乱も起きるのだが、混戦の中でジグはかろうじて追手を逃れた。
竜神族のオービメはこれまでが「ひかえめだった」として、直接レグテリウムの王族と六魔導士を標的とすることを命じた。トップを失えば「王国」としてのレグルタが存続することはないだろう。
そしてトライドラ地方からはレグルタ軍が撤収してレグテリウムへ戻り、ヴァルキリー達もこれを追った。残された獣人族は人間と妖精族の混成軍との和平の道を選ばず、最終戦を挑もうとしていた。
グアルダら<風に舞う翼>に代わり、正面のレグルタ軍に当たるのはフィアンデひきいる増援部隊だ。その中にレグナ・レイドロスの姿も混じっている。
「やはり守りが手薄になっている。ジグの為に貴重な人出をさいたか。おろかなことよ」
レグナはレグルタに襲いかかった。
「レグルタに安息が与えられる日などないと思え」
縦横上下に暴れ回った。
う〜ん、ジグの移送に囮を使うのはよんでたけど、それに対して直接アクションかけなかったからかちょっと地味。他の原因としてはこの隙に攻撃する人が少なかったこと(リア見る限りは一人だけ)、さらにはレグルタの防衛側でも増援を呼んだ以外に行動する人がいなかった事がリアクションのページを割けない理由になっているかと。
2001,5,21重傷を負ったジグはレグテリウムに運ばれたが、依然容体は思わしくない。それを心配する者たちも多かった。
獣人と人間・エルフ・ドワーフの混成軍が対峙する中、互いの陣営では和平を求める者達もいた。その説得は功を奏し、長い停戦交渉の末、獣人たちはレグルタを敵とすることになった。それは人間達と協力するという意味ではないが。
グアルダ率いるヴァルキリー隊は正面からレグテリウムに向かっていた。自らの力を信じて進むグアルダは、王族の住むクリスタルパレスへと猛進していった。無用な殺生は不用といわれていたが、立ちふさがるものを排除するために死体の山が築かれていく。
正気の戻らないエルフの長老ジョアンナを治療するためにレグルタの設備を借りようとしたものもいる。だがレグルタにそんな義理は無く、その孫のジョンも人質に取られている状況ではどうしようもない。「グアルダを倒せば考えてやる」という言葉を残し、そのレグルタ人は戦場へと向かっていった。
グアルダ達ヴァルキリーは遂に王宮クリスタルパレスに到達し、伏兵の活動で均衡が崩れたことで最終防衛線も突破される。王族の多くは殺害され、魔道科学所の爆発から広がった破壊は人造人間や魔操機の生産ラインも巻き込んだ。レグルタ王にもヴァルキリー達は迫っていたが、怪獣と化したキャスと、それを追って自らも怪獣となった人造人間とが乱入した事で竜神族のオービメから撤退命令がでて、ヴァルキリーは引き上げていった。なお、レグルタの公式記録には「怪獣が王を守った」との記録は残っていないそうである。
一方、グアルダ達の襲撃の混乱を利用してジグに迫るヴァルキリー達もいた。それはまんまと成功し、戦闘の結果ジグは倒れる。互いに怪我を負ったためヴァルキリーも引き上げたが、致命傷を追ったジグは何らかの魔力を放ち、死んでいった。
凱旋したヴァルキリー達であるが、都市の破壊を伴う結果にオービメの機嫌は良くない。また、王を目の前にしながら撤退を命じられたグアルダも不満を持っている。そしてオービメはレグルタを裏切った獣人たちや人間を守るようにヴァルキリーに命じた。
「『霊媒』でジグの側近どもの話を聞ければ、こんな真正面から行かぬ、秘密の入り口や、重要施設の内部通路などが分かったかも知れぬのに……残念だ」
レグナ・レイドロスが咳くと、同じヴァルキリーのアリアンロード・ウォーディンがそっけない口調でこう応えた。
「霊媒は相手が協力してくれなければ、無理だからな。我らヴァルキリーに、レグルタ側のモノが協カするはずがなかろう」
すると、グアルダが二人の話を開き、笑いをこぼした。
「はん!そんな回りくどい真似しなくても、我らヴァルキリーは強い。正々堂々と、真正面から戦ってやるさ!」
「それだから、行けないんだ。グアルダ。もっと、冷静になって……」
レグナはそう意見したが、その瞬間、グアルダの顔が怒りの表情になった。
「うるさい、あたしに意見するな!ほら、さっさと行くよ!」
暗い空に映える白の翼をひらめかせつつ、グアルダが先頭を切って飛んでいく。
その姿を見て、レグナはこう咳いた。
「グアルダも、決して弱いわけではない。あれには、ちゃんとした、副官が必要だな」
その後、レグナも、戦いに参戦し、援護をした。
貝花マスター事故のため、井上かおるマスター代理だそうです。一応担当は「貝花大介」とクレジットされていますが。展開は基本的にぶつかり合いですね。井上マスターもギャグOKの人だけど、さすがに臨時のシナリオではおとなしめかな。
2001,06,22ジグは殺害されたが、「ジグ様のことだから」とそれを素直に受け止めない人間も多かった。一方で「遺品の整理」と研究室を調べた者もいるが、そのほとんど全ては強力ではあるが未完成のものであった。
また、ジグの死を戦意高揚に利用する者もいる。それはヴァルキリー討伐隊を結成させる結果を生み、その第一の標的は直接手を下したヴァルキリーとなる。
その当のヴァルキリーは竜神族のオービメには秘密に何かを計画しているようだ。ヴァルキリー指揮官のグアルダについては「期待通りに動いてくれるんじゃないか」とこれといった働きかけはしていないようであるが。そのグアルダは後方に回された事でイライラしている。竜神族の手足であると納得しているが、感情まで制御することは難しいようだ。
地上では「人間を守れ」と命令されたヴァルキリーや、人間と妖精族に獣人を加えた勢力と、レグルタとの戦闘が始まろうとしている。和解の道を探ろうというレグルタ人もいるが、一人で何が出来るというものでもなかった。
そのころ、キャスと関係した女性が臨月を迎えようとしていた。それが時期的にジグの転生ではないかと考えた者もいるが、その女性はキャスを追って魔方陣を使い、蛾の怪獣となる。当然産まれた子供はイモムシの姿をしており、ジグと認めるのは非常に困難であった。
イグアナに似たミニ怪獣と化したキャス、巨大カメ型怪獣となった人造人間と合流した二匹は戦場へ向かい、混乱させる。それは組織立った戦闘をやりにくくしてレグルタには不利な状況となるが、魔法攻撃が通用しなくなる「闇の霧」をもたらした「ジグ」の登場は劣勢を挽回し、圧倒するに充分であった。
エルフたちは早々と戦場を離脱し、自分たちの安全を優先した。人間の指導者は憤るが、ドワーフは「彼らは部下ではない」と、独自の思惑で動くのを許容する。エルフ側に人間と共闘する事で利益がないならば仕方がないと。
一方レグルタ人でも「ジグ」がニセモノであるのはうすうす感づかれていた。「闇の霧」はジグの研究の成果ではあるが、実は詳しいことは彼らにもわかっていないもので、唯一安全に使えるものを持ち出したに過ぎなかった。
オービメは「新たな力が必要」と、グアルダに「竜の卵」を孵すよう命じる。それに人々の願いが届いた時に守護竜が生まれ、人々を守り導くということだった。また、オービメはグアルダが「純粋」だといい、悪い仲間に毒されぬようにと心配していた。
戦場跡には黒い仮面に厚手のマントの男が佇み、「あれを兵器として使ったか」と呟いていた。「啓示」によりそこにやってきた者は彼がジグではないかと思うが、本人は「ジグとは違うもの」という。仮面の男の肩に手をかけようとしたそのものは、中身がないかのように素通りする感触に戸惑い、その間に男は姿を消した。
ヴァルキリーのレグナ・レイドロスとサスカッチのトト・ペチコートが物かげに隠れている。
「あれだな」
「んだ」
ふたりの視線の先にいるのは、レグルタ人フレア・エルナーティスだ。横たわっている。腹が大きい。彼女は妊娠している。臨月なのだ。父親はレグルタ人のキャスである。
トトが感心している。
「あんなにふくらんで、はちきれねえんだから。ひとの体ってのは丈夫にできてるもんだべなあ」
「難産のようだが、早く生まれてもらわねば困る」
レグナとトトはフレアの心配をしているわけではない。生まれてくる子供がジグの生まれ変わりである可能性が強いとにらんでいるのだ。
「あ、どっかへ行くべ」
「追跡だ」
ふたりはフレアのあとをつけた。
〜〜〜〜 中略 〜〜〜〜
レグナとトトは頭をかかえている。
「ま、まさか、あれが……あのイモムシがジグだべか」
「違う。そんなはずはない」
「でも、あれがフレアの子供だベ。だから、きっと……」
「いいや、絶対に違う。私は断じて認めない。あれがジグの生まれ変わりと決まったわけではない。ジグは他にいる。あれは違う」
貝花マスター復帰ですが、行間が妙に広かったりと完全復活ではない模様。以前よりノリもイマイチだし、ムリしてる雰囲気が感じられます。
2001,7,19「ジグ」に扮するものは、ドワーフとの交渉に応じ、休戦を受け入れた。これにより捕虜交換も行なわれ、エルフの少年ジョンも戻って来た。そして単独で戦うヴァルキリーは苦戦を強いられ、人間の一部のみが戦いを続けている。
怪獣化した者達を元に戻すため、レグテリウムのキャスの家の資料を調べて来たものは、その方法がないとの結論に達した。怪獣たちは憤慨してその知らせを持ち帰ったものを攻撃したが、八つ当たり以外のなにものでもないだろう。
竜神族のオービメから託された「竜の卵」を孵すため「心で温め」ようとグアルダを中心としたヴァルキリー達が集まっていた。人間の一部や、ごく少数の妖精族や獣人も一緒になって「竜の卵」に想いを向ける。その際中に口車に乗せられたジョンが攻撃しようとしたが、反撃に遭い絶命した。
産まれた怪獣は金色で、三つの首を持っていた。その戦いを見ていた「黒仮面の男」は、怪獣の力が大きすぎるので、「霧」は効いてはいるが、力を吸い尽くすに至らないのだという。
その男はジグを蘇らせるのが目的だといい、手伝いたいという者に「心」「体」「魂」「力」の4つを集めるように言った。
オービメは三つ首の怪獣を「人間、妖精、獣人」の3つのことだと言い、自ら地上に降り、「醜悪な怪獣をあるべき姿に変える」といった。
ヴァルキリーたちは苦戦している。ジグの遺産<闇の霧>で武装したレグルタ軍は格段に強さを増している。
「魔法が効かぬであれば、別のやり方で戦うまで」
レグナ・レイドロスは仲間たちを叱咤した。
「たいまつと硫黄を用意した。これでやつらをくいとめるのだ」
もちろん、そんな攻撃で勝てるとは考えていない。レグルタの魔導兵器は<霧>のせいで強さを増している。
強靭なヴァルキリーもひとたまりもない。さらには魔法攻撃は封じられている。<霧>の前ではヴァルキリーも人間たちとさして変わらないのだ。
「地上の者はどうした。なぜ援護がない」
エルフ、ドワーフ、獣人、そして人間。どこの部隊も動かない。レグルタも彼らを攻撃していない。
「そんなバカなっ」
レグナは怒鳴ったが、それで事実が変わるベくもない。ヴァルキリーは単独の戦いをしいられた。
ヴァルキリーは現在は「地上の者を守る」命令を受けているから、無理にレグルタに戦いを挑む必要はないはずなんですけどね。
ところでこの回でほぼスケジュールが復旧。貝花マスターはさすがだといっておきましょう。実際、いったん〆切変更するほど遅れて取り戻せるマスターなんてほとんどいませんからね。
2001,08,13巨大な金色の三つ首怪獣を戦力としたヴァルキリー達だが、戦力差が圧倒的となってしまったために指揮官のグアルダは「弱い者いじめは嫌い」と、やる気を無くしていた。だが、血気にはやるものを放っておけずに参戦することになる。一方で三つ首のそれぞれに人間、妖精、獣人を取り付かせ、その意思で操ろうとの試みもなされているが、あまり成功しているようにはみえない。
レグルタと和平を結んだ者達は既に戦いに加わろうという気がなく、やがてくるであろう危機を説かれても動こうとしない。いまだ戦う人間のグループのリーダーは、そこに少女ドロレスを預けて戦いに赴いていった。
レグルタ六魔導士の一人ジグを復活させようという者たちは、黒仮面の男のいう「心」「体」「魂」「力」を集めようと、それが何か考えていた。「力」はジグの研究していた魔法ではないかと推測され、また、ちょうどジグの死亡した頃誕生した怪獣の子供の巨大イモムシもそれに関係するのではと思われている。残りのものは何かわからないが、とにかく探しに出て見ることになった。
そのイモムシ達、怪獣軍団は元の姿に戻る方法もみつからずにそれなりに過ごしていた。その内のイモムシはたまたま三つ首怪獣の進路にあたってしまい、蹴飛ばされて半死半生となる。その身柄はジグ復活を望むものが回収していった。
三つ首怪獣は、その頭に取り付いていた者達が倒されると動きが鈍くなった。どうやらまるでムダであったわけではないらしいが、レグルタは意気を上げかける。しかしそこに、竜神族のオービメが現れた。
オービメは神族のために戦わぬものは全て敵とみなすと宣言、和平を結んだと安心していた者達の長は粛正され、残ったものも軍に加わるよう求められる。それを拒むものはやはり粛正され、その中には人間の少女ドロレスの名前もあった。その身体はジグ復活のためにと回収されていった。
オービメは三つ首竜に力を注ぎ、自分の魂も融合させて金色の「神竜」として再生させた。ヴァルキリー達はその存在が特別なものであると感じ、畏怖していた。
一方でそれを「あの程度」と嘲弄する者がいた。黒仮面の男はその正体を知ろうというヴァルキリーに「黒竜の化身」と名乗る。それがジグを復活させてやろうというのは「お前達やレグルタと同じこと」だといい、そのヴァルキリーを打ち倒す。
ドロレスの「体」にイモムシの「魂」、兵器として使われていた黒い霧は「力」、そして「心」は復活を願うものの内に。それがそろったのを確認し、黒仮面は「復活を早める」と言った。もともと転生の秘術を施した六魔導士はあるべきものがそろえば蘇るが、今はその時が惜しいということだった。
「くたばりやがれぇぇぇぇぇっ!」
が、クリステアの気合いもむなしく、彼女の攻撃は三つ首を包む黄金色の光の表面ではじけただけだった。
「効かないのかい!?」
驚くクリステアの機体に後方から急速接近してくる者がいる。ヴァルキリーのレグナ・レイドロスだ。槍をかまえてつっこんでくる。
「しまっ……」
槍に鋼鉄の胸をつらぬかれ、魔装機スペリオルは大破した。
そのようすを物かげで見ていた者がひとり。サスカッチのウル・ザーデッカである。もこもこの毛皮で身を包んでいる。
「ふふん。神族が神を名乗るなら、こっちはギャグ神の力を借りてギャグ襲だー」
お気楽なウルに正面から急速接近してくる者がいる。ヴァルキリーのレグナ・レイドロスだ。槍をかまえてつっこんでくる。
「へ?」
槍に毛におおわれた胸をつらぬかれ、ウルは倒れ伏した。
抜粋部分見ていただいた通り、PCさんを二人襲っちゃってます。生死ははっきりかかれてないけど、ウルさんの方は非常に危なそうだなぁ。その他、はっきり書かれてないけど危なそうなPC数名、しっかり死んでるNPC1名+名もないキャラクターたち多数。ギャグ混じりながら悲惨な状況です。
2001,09,17「黒竜」を名乗るものがジグを自分の手駒として復活させようとしているという情報はヴァルキリー達も知るところとなった。
竜神族のオービメが自らもその一部となって作り上げた神竜である「金竜」はレグルタの者達の妨害をものともせずにレグテリウムに向かっている。
ジグ復活には怪獣と化した者たちも賛同しているようだ。その為に揃えられた材料のうち、イモムシは怪獣たちにより守られた。ドロレスの体は取り返そうというものと争っている間に魔法で灰とされたが、その戦闘で命を落としたものが新たな材料となってしまう。そして「今だけ」と黒竜の誘いに乗って復活したジグは強力な魔力で金竜を一撃で粉砕した。
オービメは元の姿に戻っていたが、瀕死だった。「わたしは神竜の器では無かったよう」だというオービメは宝珠を同胞、出来れば竜王に届けるように頼んだ。その宝珠は「金竜の魂」であり、いつか真に相応しいものが現れるまで、ということだった。最後にもう一度「頼みましたよ」と言い、オービメは事切れた。
ジグは復活したが、新たな竜神族とヴァルキリー達が参戦してくるに至り、レグルタの敗北を悟った。竜神族とヴァルキリーは残敵掃討に入る。
多くの人々は竜神族とヴァルキリーを好意で受け入れた。だが、それが竜神族による支配にほかならないと考える者達もいる。
そしてヴァルキリーのリーダー、グァルダは高い岩場の上で酒を飲んでいた。
ヴァルキリーのレグナ・レイドロスは飛んでいた。レグルタ人が六魔導士のジグ復活をもくろんでいると聞き、阻止するために急行しているところだ。
レグナは地上に倒れるヴァルキリーの姿を認めた。
「あれは……クレーエか」
クレーエのかたわらに降り立った。
「どうした?誰にやられたのだ」
虫の息のクレーエは、途切れ途切れに事の顛末を聞かせた。
レグナは硬い表情でうなずいた。
「シンディのことも気になるが、それよりも黒竜なる者のことだ。やはりジグは復活させるぺきではない」
「……伝えて……金竜様に……仲間たちに……そしてグアルダに」
「わかっている。もう何も心配はいらない」
レグナの言葉を聞くと、クレーエはかすかにうなずき、そして静かに息絶えた。
グアルダがつぶやいた。
「いくら六魔導士だからって、ありゃ強すぎだ。ただのレグルタ人にあんな力があるはずがない」
レグナ・レイドロスが言った。
「だから言っただろう。あれはジグであってジグではないのだ。世界の外からやってきた暗黒の力を得て強くなっている」
実は抜粋部分の後半はワールドリアにも出ています。抜粋前半部分で、前回黒竜と会話したヴァルキリーに接触していることから情報の運び屋としての役割を持てたというところでしょうか。
2001,10,13ヴァルキリーには神族から独立して地上の為になろうという者もいた。だがその為に仲間を手にかけていた者を指揮官のグアルダ達が許すことはなく、一人のヴァルキリーが身動きを封じた上で最高出力の魔法をたたき込み、共に地上から消え去った。
「金竜の魂」をレグルタ復活の切り札としようとした者もいたが、単独での不意打ちでは意表を突くことが精一杯であった。その攻防の最中に「金竜の魂」を故意にか事故か飲み込んでしまったヴァルキリーは、そのまま竜王のもとへと送られて、生涯幽閉されることになる。
地上ではヴァルキリーが神竜の正当性を説き、レグルタとの戦いで指導的役割をになっていた戦士が王として擁立されていた。その一方で最強を目指していた者は平和な世界から去っていく。
レグルタの残存勢力に対する攻撃は熾烈を極めた。巨大怪獣と化した者達も竜神族とヴァルキリーに囲まれ、集中攻撃でじわじわと命を削られ、倒れた。ジグや一般人を逃がそうとした者達も奮戦むなしく次々と倒れていく。
その攻撃は神族に反抗する人間や妖精族、獣人族にも向けられる。洞窟に逃げ込んだ彼らは落盤を誘うことで追手諸共に地の底に埋もれた。
地上では黒竜の化身である黒仮面の男が恨みを残す魂を闇に誘っていた。生き延びたジグも荒野に立ち、更なる力を欲して自ら黒竜を呼んだ。
ジールの視線の先にあるのはふたりのヴァルキリー、アストレイア・セレスとレクナ・レイドロス、そしてアストレイアが持つ金竜の魂だ。無論、ジールのねらいは竜の魂である。ジールは機会を待った。
アストレイアとレグナは声高に口論している。何かいさかいがあるようだ。
「ふざけるな。何が丸呑みだ。そんなことさせられるものか」
「だってえ、それがいちばん安全よん。これを飲み込んでしまえば、わらわを殺さない限り取り出すことはできないものん」
「先のことを考えろ。竜王様がそれを必要となさったとき、おまえの腹の中にあったらどうする」
「もちろん、わらわを殺して取り出していただくわん。いつの日か、竜神族の貴公子がわらわのおなかを引き裂き、竜の魂を手に入れて神竜になる……鳴呼、なんて素敵な浪漫なのかしらん」
アストレイアは魂をにぎりしめたまま、自分の妄想にトリップしている。
「すきありっ」
ジールは不意打ちを食らわせた。アストレイアに背後からレグルタ魔法をたたきこんだ。ジール渾身の魔法である。アストレイアは驚いて飛び上がった。
「ひゃん!」
一方のレグナは落ち着いている。
「じゃまをするな」
魔法のカを解放して無防備こなったジールをレグナのランスがつらぬいた。
ジールが全力ではなった魔法も、アストレイアを負傷させることはできなかった。それは問題ではなかった。ジールは即座にレグナが始末した。それも問題なかった。唯一にして最大の問題は、竜の魂の行方だった。
「驚いたひょうしに飲み込んでしまったわん」
しゃあしゃあと言ってのけるアストレイアに、レグナは疑いの目を向けたが、すでに飲み込んでしまったものはどうしようもない。
「これでわらわとマイラバーは一心同体。死がふたりを分かつまで」
レグナは深々とため息をついた。
「このまま竜王様のところまで行くしかない」
ふたりは竜神界へおもむき、金竜の魂(を飲み込んだアストレイア)を竜王に届けた。アストレイアは生きた宝箱として竜王宮の奥深くに閉じ込められ、二度と外へ出ることはなかった。
抜粋部分はこれで全部。やや長めですね。まあPC数も減ってますし。20PCしかいなくて、生き残ったのは6PCです。前回のマスターよりで反神竜勢力は死亡と宣言されていましたしね。
2001,11,17