帝都では涼泉帝と、チュダイの預言者である阿賀多が西から帝都に向かう謎の存在を感知していた。そして生後3ヵ月でチュダイとなってそのままの姿の泰斗と、あえかの身を案じていた。
関西から帝都に向かう異形の目撃談は帝都に伝えられていた。噂を聞いて王城を守りに駆けつけた者は、結界によって封じられた王城に入ることも出来ない。だが、王城から出るはずのないチュダイの少女、あえかが一人外に出てきていた。
あえかはチュダイとして年少であり、未熟であるが故にチュダイとしての制約も緩いものだった。それ故に「ミカドとチュダイだけで事件に当たる」という指示に背き、照らされざる者達を結界を抜けて導くことになる。
王城は既に魔物達による攻撃を受けており、その姿はあえかの知識にはないものであった。王城内部にはミカドの霊力が満ちてたが、それは強い緊張を感じさせていた。
ミカドは彼らに理解を示しつつも協力はかたくなに拒んでいた。そして敵の正体が「許さぬ者」と呼ばれる、黄泉より這い出でた魔軍であることも阿賀多から明かされた。
そしてとうとう魔軍がミカドの元にまで攻め込んでくる。ミカドは人々に逃げるようにいうが、そうそう簡単に引き下がることも出来ない。阿賀多はあえかに北面隊に身を寄せるように指示して自分は泰斗と逃げようとしたが、実体化した天草四郎時貞により捕らえられる。だが、ミカド達も天草四郎も互いの全力を出していないようだ。
そのころ、帝都の空は魔性の者に埋め尽くされるほどだった。
「あえかさん、先ほどの怪物たちに見覚えはないですか?」
蓮屋一二三が仮面の力で先ほど見た怪物へと変身する。
それは燭台を掲げた骸骨だった。
あえかは首を傾げる。このような化け物など、チュダイになる前から見たことも聞いたこともなかった。
「急ぎましょう」
誘夜はあえかを促す。いつの間にか一緒に入り込んだ者たちは先に進んでいた。
あえかは慌てて走り出した。
「……」
全2回のシナリオということで展開もかなり早いようです。のんびり調査してる余裕もなさそうですね。
2002,06,24