その17
SEIKOの時計をタイマーとして、組み込んだトランジスタ・ラジオの第2弾です。
これは、MATSUSITAのT-92という6石AMラジオです。
6石といっても、『SIX TRANSISTORS』の事でラジオ部のトランジスタ数です。
時計では、軸受けの石(ルビー)数を○○石と表しますが、電子機器では、
トランジスタ(半導体素子)数を○○石と表しますね。
日本語では同じ様な表記ですが、全く異なる意味を表していて面白いです。
上の画像は、カバー(ソフトケース)を付けた状態ですが、外すとこんな感じです。(↓)
で、全体像がこちらです。
こちらも、カバーを外すと…、
こちらは、ラジオらしさが上手くデザインされていて時計付きラジオな雰囲気です。
文字盤には、『SEIKO』とのみ書かれています。
面白いのは、時計の横に『7 JEWELS Portalarm RADIO』と書かれている事です。
つまり、ここの7石はまさに時計の石数を表している訳です。
時計との共存をしっかりと表現した製品だったと思われます。(謎)
内部を見ると分かりますが、時計は、完全に隠れていて見えません。(残念!!)
樹脂ケースの傷みがあるので、今回は時計を外すことを躊躇いました…。(汗)
今後、時間をかけてチャレンジしてみるつもりです。
さて、問題の組み込まれた時計の機能ですが、文字通りアラーム(タイマー)として機能する様です。
ギザベゼに連動して文字盤中央の目安盤風の赤三角と黒三角が回転します。
この辺は、一見するとSEIKOの謎:11で紹介したSONY製と同じです。
赤い三角印に合わせた時間になると、タイマーONとなりラジオを鳴らす(電源が入る)機構ですが、
このT-92は黒三角の位置(すなわち、赤三角で設定した時間から1時間後)になると
無条件でラジオが止まる(電源が切れる)機構になっている様です。
電池消費等を考慮した親切設計だったのでしょうか???
とはいえ、正面に7JEWELSと書いてしまう松下さんのセンスは抜群です!!
このT-92は、6+7=13石のラジオと言っても良いかも知れませんね。(ヲイヲイ!!)
この他にも、機器に組込まれた時計の現ブツや情報を御持ちの方は、是非ガラ研にご一報下さい。