今日は、修士の単位をもらい、2年間の大学院生活が終わる日。
午前10時から式があり、吹奏楽部の迫力のある演奏や、学長の挨拶などがあった。
多くの方々の祝辞からのメッセージは、不況に負けず頑張っていってほしい、一日一日を大切に過ごしてほしいといったことだった。
一年前の卒業式とは社会の様子がまるで違う今年の卒業式は、また昨年とは違った卒業生へのエールが送られた。
年配の方々のありがたいエールを心の中に刻んだ。
式は午前中で終了し、12時半から祝賀会がグランドホテル浜松で開かれた。
毎年、工学部はここでやるのが慣例。
学科ごとに会場が分かれていて、僕らは機械工学科。
それぞれの講座(分野)ごとにテーブルがあり、機械工学科卒業の面々が顔を揃えた。
最後とあって、みんな集まるからすごく久しぶりに会う友達もいて会話を楽しんだ。
まず乾杯の前に、表彰があった。僕は研究が評価していただけて自動車技術会 大学院研究奨励賞 をいただいた。
僕の研究は工学チックな研究、たとえば何々ができる装置の開発だとか、何々の効率を改善する研究ではなく、非常に基礎的な研究。
だから、なかなか人に理解してもらうのは難しい。扱っているのも剛体ではなく流体で、非常に難しい。
だから、自分の努力が評価してもらえてうれしかった。
自分がこれから働くのも自動車会社だから、なおさらうれしかった。
頑張っていれば、誰かがどこかで見ていてくれる。
そんな言葉を思い出した。
表彰の後は、学位の授与があり、それぞれ指導してもらった教授や准教授の先生方から学位証書をもらった。
しかし、悲しいことは僕らの卒業式はちょうど指導していただいた教授が韓国へ出張される日と重なっていたため、教授が不在だった。
代わりの先生から卒業証書を授与されたが、やはり何かしっくりこない感じは否めない。まあ、これは仕方がない。
そして、乾杯をして、みんなでホテルが出してくれた食事を堪能した。
食事を取りながらお世話になった先生方に最後のご挨拶に回った。
目を光らせながら手を握って励ましの言葉をいただいた。僕は感謝の気持ちで胸がいっぱいになった。
そこに多くの言葉は要らない、相手の目を見ているだけで、その相手が自分に何を伝えたいかがひしひしと伝わってきた。
こういう瞬間こそ本当に生きてきてよかったと思える瞬間だと僕はいつも思っている。
人と人との関わり、人への感謝、尊敬、愛情、こういったものこそ人生で最も大切なものだと僕は信じている。
祝賀会は、なぜか自分がステージでスピーチをしなくてはいけないことになっていたりと色々あったが、楽しい時間を同期や後輩の学生、さらに先生方と過ごした。
祝賀会が終わって、一度帰宅し、再度5時ぐらいに駅前に研究室のメンバーで集まり、ボーリングと飲みを楽しんだ。
ボーリングは、なぜかターキーを2回出したりと好調だった。
みんなと久しぶりにやるボーリングはまた楽しい。
飲みでは、いろいろ語り合い、他の飲みにも参加したりして、家に着いたのは日が変わってからだった。
この大学院2年間は僕の今までの人生の中でも最も密度の濃い日々だったとつくづく思う。
多くの目標も達成することができたし、自分自身で明らかに成長したといえる。
これももちろん自分を支えてくれた両親をはじめとする多くの方々のおかげだなと振り返った。
ただ自分の人生はまだまだこれから。大学・大学院生活で学んだ最も大切なこと「自主性」を核に、自分はこれから自分の大好きな仕事に邁進していくだろう。
そして、その過程で多くの人と出会い、喜びや悲しみを分かちあっていきたい。
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