今回はフォークオイルシールを交換します。
ここまで漏れるとフォークはスカスカです。
イギリスのMOTO-BINSから部品を購入。一番右はR100RSにしか無いフォークブーツ(ゲイターといいます)。
上の写真に写っている、カウリングとフォークを密閉するためのカバーです。
まずハンドルのカバーを外し、ハンドルを外します。これを外さないとオイルを入れることができません。
ただし、この写真のハンドルマウントは非純正。これは上のボルトを外すとハンドルが取れますが、純正品にはボルトがなくのっぺらぼうです。
で、R100のばあい、国産車と違い、ハンドルマウントはトップブリッジの下から13mmのナットで締めるようになっています。
右が純正品
ハンドルを外すと巨大なナットが出現します。
なんと41mmという巨大なサイズ。しかも差し込みが通常の12.7mmではなく19mmという見たことも無いサイズですので右の12.7<>19mmの変換アダプターも必要です。
が。
しかし。
フォークオイルシールの交換はフォークを抜く必要がなかったのです。
つまり今回はこれの出番なし。
まずは前輪を外さなくてはなりませんが、キャリパーを外さないとリムが引っかかって抜けません。
ボルト2本を外して、外したキャリパーを針金等で吊るしておきます。
フォークアウターを抜きますので、フェンダーも外しておかなくてはなりません。あと、フェンダー内にのたくるブレーキラインのクランプも外す必要あり。
前輪左側のボルトを外します。その後でシャフトをクランプしているピンチボルト4本を緩めてシャフトを抜き、前輪を外します。
フォーク下側から6mmのソケットレンチを挿し込み、フォークインナーチューブとアウターの締結用固定ボルトを外します。
(写真を撮り忘れました。)
言うまでもありませんが、エンジン下にジャッキをかますのを忘れずに。
ボルトを抜くとこういう左右がつながった状態でアウターチューブが外れます。
この部分はすべてアルミで、国産車のようにスライドメタルもないため写真の状態でも2kgしかありません。剛性大丈夫か??
スライドメタル交換ができないためインナーチューブとの間にガタが出たらまるごと新品に交換するしかありません。
通常オイルは先に抜きますが、ドレンボルトの脱着が面倒なのでオイルが入ったまま分解し、オイルはこの段階でざばっと抜きます。
アウターが抜けたあとはこうなってます。このダンパーシャフトもアルミです。マジで剛性大丈夫なの??
一番下の部分がアウターチューブの底に締結されていてアウターチューブと一緒に上下します。スプリングはこの上に内蔵されています。倒立フォークみたい。
アウター側から古いオイルシールをドラーバーなどでこじって外し、大型のソケットなどで新しいシールを打ち込みます。
抜くときのことを考えて奥まで入れないこと。
こういうモノでフォーク内側を拭いておきましょう。
綺麗になったら分解と逆の手順でアウターとインナーを組み付けておきます。
今回は一番安いカワサキ純正オイル10番を使用。
片側320cc入れます。
正規は7.5Wだそうです。
奥に見える6mmのキャップボルトを外してオイルを注入します。スプリングがヘタっているため10cc追加しました。
このように注射器を使ったほうがいいでしょう。
あとは元通りに組んで終わりです。

参考トルク
ブレーキキャリパーマウントボルト8MM:33NM
Fホイールシャフト端面の8MMボルト:33NM
シャフトのクランプボルト6MM:15NM
フォークトップナット41MM:107NM(ちなみに今回締め付け途中で心が挫折、90NMあたりで締め付けやめました。
だって手から危険、危険という信号、なめそうな感触がきたからです。

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