ヴァ・ジャーマ 旅の記録 その3


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 今度は面白そうな話を聞いたんで、セロー団の奴等と図書館に向かったんだ。首領のセローの大将は参謀のキャサリンの逆鱗に触れて入院中・・・まったく情けねぇ首領だが、あっちでも作戦考えて陽動になるっていうから、まあちょっとは見直してやってもいいか。

 そのキャサリンの目標はこの図書館にあるっていう「天砕」って魔法の残り半分の文書だって言うが、おぃらはそんな物にゃ興味はねぇ。見たかったのはここの司書のアキコとかいう女が右腕に装備してるっていう「ロケットパンチ」だ。そんな珍しいもん、ちょっと他にはねぇだろ。

 しかしここの連中もまったくわき道にそれるのが好きな奴等が多いぜ。ふと見たらクロスワードパズルに熱中してる奴やら、ジャンケンに興じてる奴、本の中身に熱中してる奴やらいたからな。キャサリンすらちょっとした事でキレちまって古代魔法炸裂させてるやがるし・・・あの女には恋愛関係は禁句だな。

 それはともかく、ここには本当にいろんな本があるぜ。「飛び出す怪獣・怪人大百科」なんてのまであるんだからな。しかもホントに中の物が飛び出してきやがる。まあ呼び出しちまったのが牛だってのはまだマシな方かな。もっとも有名な闘牛だったみたいだが。おかげで大騒ぎだったぜ。結局は完成した魔法でなんとかなったんだが。しかし「靴を操り、この先1週間の天気をずばりと当てる」ってのはなんて魔法なんだか。その靴が命中して牛は消えちまったんだがな。

 おぃらの方は一応目的は達成したぜ。「ロケットパンチ」が戻ってくるところでアキコ本人をくすぐって、落っこちたところを拾ってやったんだが・・・何だよ、予備があるんじゃねぇか。アッチの「カニの手」の方がカッコ良かったよな。どうやら他にもあって、全部で17種類らしいが。

 とにかく魔法も手に入ったし、セローの大将がやってた作戦の方も順調のようだ。いよいよそっちを本格的に進めるようだが、「トイレを占拠し、使用する人間を無理やりセロー団員にする」ってのは・・・それが成果を上げてるんだからな。さて、おぃらはどうしたものかな?


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