a 卵を産ませる
     卵を産ませるために床を作る 
     床は腐植土や椎茸を栽培した後の腐ったほだ木のおが屑を
     適当な湿り気をもたせて(手でぎゅっと握ったとき水気が
     出るようでは湿りすぎ、腐葉土が固まるくらいが適当)
     出来るだけ厚く敷く。
     7月〜8月、交尾の終わった雌は夜間に盛んに飛ぶように
     なり、臭覚を使って産卵場所を探す。 雌は腐植質に潜り
     卵を産み付ける 1匹が30〜50個位の卵を生む。
     他の虫と比べて産卵数がとても少ないのはカブト虫の
幼虫には
     敵が少なく成虫になる確率が高いこと を意味している。
b 卵を孵す 
    早く生まれた卵は短期間で孵化するが 遅く生まれたものは
    長期間かかる(10〜15日間)卵は出来るだけ親と別にしないと
    潜るとき床を荒らして卵や孵った幼虫を傷つけることになる。
    生まれた直ぐの卵は白く楕円形で長径3mm位 
   1週間くらい経つと 形は円くなり5mm位になる

c 幼虫を育てる
    孵化したては体長は8〜10mmで頭は白い
    1日後周りの腐植質を食べ始める 10日位立つ と脱皮して
     2令となる この頃体長は20mmほどになる。 10月頃
     2回目の脱皮をして3令となる この頃になると食欲が
    旺盛になり 冬が来る前には60〜80mmにも成長する
    冬の間(12月〜2)気温が15℃以下になると冬眠して
餌は
    食べない。腐植質の中は発酵が進んでいるので暖かい。 
    5月頃体長は80〜100mmにもなり5〜6月になって幼虫が
    10分成長したら蛹になる準備を始める。食欲も減って来る。
  
    飼育箱の底に10cmくらい、腐葉土の下の土を硬く詰めて
    おく。 
    気温が25℃以上になると 蛹になる準備をする。
    幼虫は深く潜って腐植土から下の土の中に体を立てて
    何千回も体を回して、楕円形の蛹室を作る。部屋の壁は 
    湿度を保つためと 崩れないように、幼虫が出した液で塗り
    固められる。 蛹室は2度と作らないため壊さないように
    注意しなければならない。 この頃腐植土の減り具合は 
    上部の糞を取り除いて 上へたすだけにする。
 d 蛹の羽化 
    蛹室の幼虫は30日くらい掛かって成虫になる。
    この頃は一番大切な時期で、衝撃を与えないように注意が必要。
    幼虫から成虫になる時期は6月10日〜7月10日頃。
    蛹はだんだん角が出来雄雌の区別が出来るようになる。
    体を激しく伸び縮して必死で脱皮する。
    羽化したカブト虫は蛹室の中で羽の硬くなるのを待ち、やがて
    外へでてくる(羽化してから10日位)成功である。蛹室を作り
    始めて成虫になるまでの間 餌は食べない。 
    成虫になると腐植質は食べない。カブト虫の 餌に変る。